【SKYSQUAREの道-037-】スターリンク導入~衛~
- 2025年12月24日
- 読了時間: 10分

こんにちは
株式会社AZSTOKE 中島です。
今回の目的は
山の上のネット環境改善へ!SKYSQUARE、スターリンク導入への道
山梨県の山間に位置する「SKYSQUARE」。
この場所の最大の悩みは、何と言っても「ネット回線の弱さ」でした。
これまで、あらゆる回線手続きを検討し、そもそも光回線は契約できず、契約できたdocomoの「home 5G」も導入して試行錯誤を繰り返してきました。
しかし、結果は下り10Mbps付近。
仕事やサービスで使うにはあまりにも心もとなく、まさに「打つ手なし」の状態が続いていました。
そこで、現状を打破する最終手段として白羽の矢を立てたのが、衛星通信の「Starlink(スターリンク)」です。
しかし、このスターリンクも「ただ置けばいい」というわけではありません。
安定した通信には、空が完全に開けている(遮蔽物がない)ことが必須条件。
専用アプリで敷地内をくまなくチェックした結果、ようやく見つけた候補地は「入り口付近」のわずかなエリアのみでした。
さらに、周辺の木々を避けて信号を安定させるには、地上から4メートルほどの高さにアンテナを掲げる必要があることが判明。
入り口付近という目立つ場所での高所設置になるため、今回は確実な施工を目指して専門の業者さんに依頼することにしました。
果たして、山の上のネット環境は劇的に改善されるのか。
スターリンク導入に向けた奮闘記をお届けします。
これまでのSKYSQUAREの道の記事一覧はこちら
■目次
1,設置候補地は「入口付近」。空が開けた唯一のポイント
スターリンクを導入するにあたって、まず最初に取り組んだのが「どこにアンテナを置くか」という場所探しです。
スターリンクは衛星と直接通信するため、少しでも木枝や建物が空を遮ると、すぐに通信が途切れてしまいます。
山に囲まれたSKYSQUAREにおいて、この「遮蔽物がない場所」を見つけるのが至難の業でした。

専用アプリを使って敷地内をあちこちスキャンして回り、ようやく「ここならいける!」と判明したのが、この入り口付近のポイントです。
他の場所に比べて周囲の木々の干渉が少なく、空がもっとも広く見渡せます。まさにSKYSQUAREにおける「通信の要」とも言える場所。
ただ、地上にそのまま置くのではやはり周囲の障害物がギリギリで不安が残ります。
この場所のポテンシャルを最大限に活かすため、ここからさらに「高さ」を稼ぐ設置プランを考えていくことになります。
2, ショベルカー出動!土台のための掘削作業
設置場所が決まれば、次はアンテナを支える頑丈なポールを立てるための「土台づくり」です。
4メートルの高さにアンテナを設置するとなると、風の影響も受けやすくなるため、基礎となる土台はかなりしっかりしたものにする必要があります。
そこで、指定の位置にコンクリートの土台を埋め込むための穴を掘る作業からスタートしました。

ここで活躍するのが、弊社が所有しているショベルカーです!
今回はこちらの機材を施工業者さんにお貸しして、作業を進めてもらいました。
山での作業やDIY、そしてこうしたインフラ整備まで、本当にショベルカーがあると助かります。

手掘りでは気の遠くなるような作業も、重機があればあっという間です。コンクリートの土台がすっぽりと収まる、綺麗で深い穴が掘り上がりました。
こうして一つずつ着実に準備が進んでいくのを見ると、いよいよネット環境が改善されるんだなとワクワクしてきますね。
3,ポールの準備と切断。メンテナンス性を考えた「4m」へ
土台の準備と並行して、アンテナを支えるポールの加工を進めます。
今回用意したポールは、そのままだと地上から6メートルの高さになる立派なもの。
しかし、あまりに高すぎると、将来的にアンテナの向きを調整したり、機材を交換したりする際のメンテナンスが非常に困難になります。
そこで、今後もし何かあっても、自分で「4mクラスの高所作業車」で十分に対処できる高さに収めるべく、あえてポールを短く切断してもらうことにしました。

火花を散らしながら、手際よくカットされていくポール。
現場の状況と、自分たちが持っている機動力(高所作業車など)のバランスを考えて「地上高4メートル」という最適解を導き出しました。

また、ポールの先端にも一工夫加えています。
スターリンクのアンテナをスムーズに、かつ強固に取り付けられるよう、専用のアタッチメント(サイズ60mm)をあらかじめ接続してもらいました。
4,ひと手間加えて美しく。ポール内部への配線加工
ポールを立てる前に、もう一つ重要な加工を施します。それは、スターリンクのケーブルをポール内部に通すための**「通線用の穴」**づくりです。
ケーブルを外側に這わせるのではなく、ポールの中を通すことで、見た目がスッキリするだけでなく、山の厳しい紫外線や雨風からケーブルを守ることができます。

ここで登場するのがグラインダー。
金属のポールに、配線保護用の「PF管」がちょうど収まるサイズの穴を開けていきます。
PF管の太さを計算に入れながら、ガタつきが出ないよう慎重にサイズを決めてカット。
火花が散る繊細な作業です。


断面でケーブルを傷つけないよう、バリ取りも念入りに行いました。
これで、アンテナから降りてくるケーブルをスムーズに内部へ引き込み、スマートに配管する準備が整いました。
一見地味な作業ですが、こうした細かな「現場のひと工夫」が、最終的な仕上がりの美しさと耐久性に繋がります。
5,重量物との格闘!コンクリート土台の設置
穴が掘り上がり、ポールの加工も済んだところで、いよいよ基礎となるコンクリート土台を設置します。
今回用意したのは、4メートルのポールを支えるためのかなり大型で重量のある土台。
当然、人の手で持ち上げられるような重さではありません。
ここで再び、我が家のショベルカーが大活躍します。

まずは、トラックに積まれて届いた土台を慎重に吊り上げます。

バランスを崩さないよう、ゆっくりと、かつ正確に操作。
ショベルカーの力強さを改めて実感する瞬間です。そのまま、あらかじめ掘っておいた穴へと運んでいきます。


無事に穴の中へ収まりました!ここからは微調整です。
ポールがまっすぐ垂直に立つよう、土台の水平をしっかりと確認します。
ここがズレてしまうと、後々アンテナの向きや見栄えに影響するため、もっとも神経を使う作業です。

水平がバッチリ決まったら、周りの土をショベルカーで戻して固めていきます。
土が埋まっていくごとに、土台が地中にどっしりと鎮座し、びくともしない「基礎」が出来上がっていく様子は見ていて安心感があります。
これで、スターリンク専用ポールを迎え入れる「最強の足場」が完成しました!
6,ついに建柱!スターリンク、空へ
土台が固まったら、いよいよメインイベントのポール設置です。
4メートルのポールを立ててから高所で作業するのは大変なので、まずは地上で寝かせた状態で、すべての準備を済ませてしまいます。

まずは、先ほど加工した穴から内部へケーブルを通していきます。
断線させないよう、慎重にスルスルと。


そして、ポールの先端にスターリンクのアンテナ本体をガッチリと固定!
地上でしっかり確認しながら取り付けられるので、確実性が違います。

準備が整ったら、再び重機の力を借りてポールをゆっくりと起き上がらせていきます。
4メートルのポールが垂直に立ち上がる様子は圧巻です。
土台の穴へと垂直に差し込み、最終的な位置を微調整。

位置が決まったら、土台とポールの隙間にたっぷりとモルタルを流し込んでいきます。
これが固まれば、強風にも負けない最強のアンテナポールが完成します。

仕上げにモルタルをきれいに均して、ついに設置完了!
入り口付近にどっしりとそびえ立つスターリンクのアンテナは、まさにSKYSQUAREの「通信の砦」といった佇まいです。
見た目も美しく、完璧な仕上がりになりました。
7,ついに完成!SKYSQUAREに「爆速」の空が届いた日

山の上という立地、そして周囲の木々という高い壁。
これまで「docomo home 5G」で10Mbps付近が限界だったSKYSQUAREのネット環境は、このアンテナひとつで劇的な変化を遂げました。
設置後、さっそく速度テストを行ってみるとついに解決した!!!!!
SKYSQUAREインターネット速度
ダウンロード:281.0MB
アップロード:15.7MB

入り口付近というシビアな場所でしたが、4メートルの高さを確保したおかげで、スターリンクの専用アプリ上でも「視界良好(遮蔽物なし)」の完璧なステータスを表示しています。

これで、仕事もサービスも、山のど真ん中とは思えないほどスムーズに行えるようになりました。

「ネットが繋がらない」という山梨の山奥での大きな課題を、最新技術と地道な設営作業でクリアできたことは、今後のSKYSQUAREの運営において非常に大きな一歩です。
最高のロケーションに、最高のネット環境。
新しく生まれ変わったSKYSQUAREで、皆様に快適な時間をお届けできるのが今から楽しみです!
8,後日談:まさかの「16度」のズレが判明…!?
ネットも繋がり、一安心していた矢先のことです。
スターリンクの専用アプリを改めてじっくり眺めていたところ、衝撃の通知が目に飛び込んできました。
「アンテナの向きが、理想の角度から約16度ずれています」
なんと、完璧に設置したつもりでしたが、衛星を捉える最適角からは少し外れていたようです……。
スターリンクのアプリ、ここまで詳細にチェックできるとは正直驚きました。

「せっかく業者さんに立ててもらったのに!」と思いましたが、もう一度業者さんを呼ぶとなると、当然追加の費用がかさんでしまいます。
設置の手順を間近で見ていたこともあり、これは後日、なんとか自分の手で微調整に挑戦してみようと考えています。
とはいえ、16度ずれている現状でも、通信速度は以前とは比べものにならないほど良好で、非常に快適に使えています。
ひとまずはこの環境を楽しみつつ、タイミングを見て「セルフ調整」に挑む予定です。
山のネット環境づくりは、一筋縄ではいきません。
でも、この試行錯誤こそがSKYSQUAREを育てていく醍醐味でもあります。
また別のブログで「自力調整編」もお楽しみに!!



